株式会社和久環組(WAKUWAKU Inc.)鎌田友和さん《横浜スタートアップ事業者レポート》


「QOL(quality of love)を高めて、日本をワクワク先進国にする!」。そう語るのは、2013年に横浜で創業した株式会社「和久環組」代表取締役の鎌田友和さん。新しい不動産サービスとして注目される中古物件のリノベーション事業は、この数年で成長している。2015年にはベンチャー企業に贈られる賞を2つ受賞した。大きく飛躍をし続ける、株式会社 和久環組本社を訪ねた。

 

[ 表紙写真 ]はつらつとしたスポーツマンという印象の鎌田友和さんは、週5日のジョギングを欠かさず、さらにトライアスロンもたしなむ。(横浜駅から徒歩5分の本社兼ショールームにて)

 

人生の基軸は「ワクワク」

学生の頃から起業することを決めていた。2000年、起業に必要な様々な力を身につける経験をするために選んだ就職先は、横浜の総合不動産商社だった。

「選んだ基準の1つは、会社として大きなビジョンを描いていること。2つ目はブランドのない無名なベンチャー企業であること、3つ目は自らの実力次第でチャレンジできるステージがあることでした。“入社して3年で辞めます”と言う本当に生意気なヤツでした」と鎌田さんは当時を振り返る。

入社してからは、「誰よりも努力する情熱と実行力」、「営業スキルに加えて実践的なフレームワーク」、「組織マネジメント力」、「リーダーシップ力」、「社内外コミュニケーション力」これらを圧倒的なスピードで身に着けようと邁進したという。そんな鎌田さんが28歳の時、一度、起業するタイミングが訪れた。しかし、結局、見送ることとなった。

「起業を目的に努力を重ねてきたものの、いざ起業する段になって、そもそも何のために事業を起こすのか?何のためにお金を稼ぐのか?生きる目的とは何か?そういった原点への疑問に、自分自身が心から素直に言える答えが見えず、しばらく悶々と考える時期を過ごしました。」と鎌田さん。この時はまだ、起業へのビジョンを固める時期だったのだ。

何のために起業するのか。原点を突き詰めた鎌田さんが悩みながら行き着いた答えは「ワクワク」というキーワードだった。「多くの人にとってワクワクすることを、事業を通して届けたい。内面的な豊かさであるQOLを高めるサービスを提供することで、自分自身も一生を通じてワクワク情熱的に生きることができる。会社の方向性と自分の生きる基軸が一致することは、私にとって必須条件でした」


何のために起業するのかを徹底的に考え抜き、たどり着いた「ワクワク」が原点だと語る鎌田さん

 

これまでの非常識を常識に

ビジョンが固まってから退職するまで、鎌田さんは同不動産商社で実践的な修行を積んだ。ある事業の責任者を任され、その中で、不動産業界の常識を変える挑戦の経験をした。

当時、中古不動産の売買は保証期間がないのがスタンダードだった。新築物件は10年の保証期間を定めるが、中古不動産は何千万もの高額な買い物にもかかわらず、自己責任の個人売買が主流で、その多くに保証はなかったのだ。

「百万円の車でも保証がつくのに、数千万円を超える不動産が保証されないのはおかしいと思いました。不安を安心に変えるために、物件を検査して状態の良し悪しを“見える化”しました。検査で合格した物件には全て5年間保証を付け、検査で問題個所が見つかった物件は是正工事を行ったうえで保証を付ける制度です。今ではこれが業界のスタンダードになっています。そのほかにも角度からも安心安全な不動産取引を提供する、業界のディファクトスタンダードを作ろうと多くのサービスをリリースしてきました」また、それが可能とする大胆な組織改革を断行して行った。


天然木が美しくモダンなショールーム(横浜市神奈川区鶴屋町1丁目)

 

満を持して、いざ起業へ!ワクワク大冒険

改革を進めてきた事業部も成長軌道に乗り、35歳を迎えた鎌田さんは再び起業へと動き出す。会社名は「和久環組」と決めていた。「社名“和久環組”は、自らの名前である友和の“和”である文字から、ワクワクを永“久”に循“環”させる“組”織体に成長したいという意味を込めました」。そして2013年6月、鎌田さんは株式会社和久環組で“いままでにないワクワクを世界中に広げる”ためのスタートを切った。

鎌田さんがその後2カ月でまとめ上げたのが、ワクワクを「住環境」から取り組むというビジネスモデルだった。中古住宅の購入を提案することで費用をおさえつつ、百人百色の顧客の暮らし方や家族構成、好みに合ったデザインと機能をリノベーションという手法で施す。「C to C」で不動産の売り手と買い手をマッチングする。そこに設計デザイン、リノベーション施工、インテリア、金融機関などの調整をワンストップで請け負うサービスが付加される仕組みだ。

「リノベーショという言葉は、5年前はあまり知られていませんでした。これから空き家が増えて社会問題化する。また顧客ニーズ・価値観はどんどん多様化していく…。効率を重視しすぎて画一的な物件を供給するだけでは、社会ニーズ・顧客のニーズに対応できない。しかし、ここにこそ、ワクワクする本質的な暮らしの提供のチャンスがあると考えました」

注目を集め表彰も

多くの業者とのやり取りに手間取る、また専門的な知識が必要な物件探しからリノベーションまでを一括で請け負い、自分好みのライフスタイルに合わせてコーディネートしてくれる。しかも、新築を購入するよりも安く、自分の憧れのライフスタイルが実現できるとあって、若者世帯を中心に注目されるようになった。

2015年には、ビジョンと実績が評価され、財団法人日本デザイン振興会の「グッドデザイン賞(教育・推進・支援手法 部門)」、ベストベンチャー100社の中から1社が選ばれる「ベストベンチャー宗次賞」を受賞した。2018年9月現在の実績は、リノベーション着工数が全国で1,000件超。全国に中古購入とリノベーションを行う加盟店を呼びかけ、IT×リアルを融合したリノベーションプラットフォーム「リノベ不動産」を運営し、全国200拠点超を展開する。そして、2013年の創業以来、順調に事業規模を拡大している。


不動産商社での経験は、業界の矛盾や不便・非効率を発見し、今後のあるべき姿や可能性を発見するきっかけになった

 

社員全体でワクワクを共有

順風満帆に見える株式会社和久環組にも、急激な企業規模の拡大にともなう行き詰まりがあった。2人でスタートした株式会社和久環組は、創業後、間もなく7~8人になり、2年目には20人を超えた。社員20人までは、鎌田さんが一人で全体を把握できたが、3年目には社員が30~40人になり、限界を迎えた。「4年目に組織改革を実行。設計、営業、マーケティングなどの機能別組織が肥大化し、分断された組織だったものを、小ロットの事業ユニット制に組織を再編成しました。これによってチーム全員が顧客をワクワクさせるという出発点に、サービスの連携がスムーズになりました」

人事評価についても成績以外に独自の基準がある。社員全員に配られる「7つのワクワクバリュー」という行動指針が示されたカードには、「迷ったら、ワクワクの道を」や「とにかくスピード」などの7つワクワク基準が記される。この基準に沿って、毎月このワクワクバリューを体現したメンバーを社内全員投票で決めるのだ。この制度を始めてから、ワクワクを体現する人の意識の変化に、鎌田さんは手答えを感じている。


創業5周年を記念して制作した写真集・ビジネス書
株式会社和久環組のポリシーと多彩なリノベーション事例がストーリーとともに掲載されている

 

3年後、4年目以降とその先

3年後にはリノベ不動産を全国400拠点を展開し、年間実績1万件(年間取扱高1,000億円)を目指す。鎌田さんは「この3年間で、中古リノベーションの国内マーケットを確立させることを目指す。そのためにリアル拠点の展開のみならず、IT投資を加速。WEBメディアをはじめとしたデジタルマーケティングや、生産性向上のためのシステム開発、オシャレ建材を集めたECサイトに注力します。」と語る。また、居住用のみならず、新たな取り組みもスタートしている。「インバウンドは2020年に4,000万人・2030年には6,000万人との政府目標があります。民泊を始めとした簡易宿所、リゾート、ホテルなどの需要が高まる中で、供給が不足しています。こういった課題解決にも、これまでの高いデザイン性を持った空間プロデュースを強みに、全国にワクワクする宿泊施設の開発に取り組んでいます」。そして和久環組は、近い将来の株式市場への上場も視野に入れている。

「4年目以降は、住宅事業をコアにその周辺のビジョンにワクワクを広げたいと考えています」。

そもそも株式会社和久環組は、「衣、食、住、健、学、職、遊、和、環」の9VISIONを掲げる。不動産業の「住」に留まらず、トータルライフで世界のQOLの最大化を目指しているのだ。「こんな統計があります。子どもが大人を尊敬している割合の世界平均が75%。ところが日本は23%。日本は世界139カ国中132位という数字もあります。これは仕事に対するエンゲージメントの高さランキングです。大人がワクワクと輝き、仕事を“志事”として子供に負けない好奇心を持って目を輝かせチャレンジしている大人たち。」。そんなワクワクする大人を日本中に広げたい。リノベ不動産では、全国の仲間と共にワクワクを提供し「日本住を、愉快に!」実現していく。そして、これまでの縁の深い創業の地「横浜」発のワクワクをグローバル展開、「世界のQOLを最大化する!」鎌田さんの壮大なビジョンのワクワクは広がり続ける。

 

グローバルで多才な人材を

株式会社和久環組は不動産業界では珍しく、社員の男女比率がおおよそ5:5だ。採用する際は、異業種の多様性のある人財採用にこだわる。固定概念を壊すためには、様々なバックボーンをもつ多様で多才な人財が必要だからだという。ある社員はベルギーでダイヤモンドの原石のバイヤーだったり、別の社員はオーダーシューズのベンチャー企業の立ち上げメンバー出身だったりする。採用面接でスーツは禁止。個性を重視する。

将来グローバルに事業展開することを視野に、海外に留学する学生の現地採用も行う。グローバルな目線と好奇心をもつ人財を集め、時流を見て海外へ展開する準備を行っている。グローバルで個性豊かな社員たちと一緒に、次は何を展開するのだろう。株式会社和久環組のこれからに注目だ。

 

起業を目指す人へ

「これから起業する人へは、何のために起業するかの目的意識、原点となる動機の大切さを伝えたいですね。価値を提供するときに自分がワクワクするかを考えてみると良いと思います。それは、夢というレベルでなく志と呼べるのか?が基準。原点が定まれば、数年後に壁にぶつかったとしても、必ず原点に立ち返ることができます。

社会の変化を見るマクロの視点をもち、軸足を成長産業に置くことも大切。ただそれだけでなくその志は、心に素直に自分自身が生涯に渡って薄れることがない好奇心が持てるかどうか?そしてもう一つ。人とのネットワークです。起業とは信用が全くないゼロからのスタートです。Y予想不可能な課題が急遽立ちはだかる局面も多い中で、多くの頼れる人脈を創るというミクロ的視点も大切です。

依存ではなく、日頃から人との出逢いを大切にして、感謝する恩感力をもち、信頼し合える関係性を築くこと。それがあれば様々な局面を人とのネットワークで乗り越えていくことができます」


「鎌田友和が考えていること」のページ(創業5周年の記念書籍)

 

組織概要

株式会社和久環組
http://wakuwaku0909.co.jp/

所在地:横浜市神奈川区鶴屋町1丁目1-2 INUYAMA BLDG. 1F 2F

【取材】
インタビュアー/齋藤保(株式会社イータウン代表取締役)
レポート・撮影/中山貴久子(株式会社イータウンレポーター/森ノオトライター)

取材:2018年9月


株式会社和久環組(WAKUWAKU Inc.)鎌田友和さん《横浜スタートアップ事業者レポート》


「QOL(quality of love)を高めて、日本をワクワク先進国にする!」。そう語るのは、2013年に横浜で創業した株式会社「和久環組」代表取締役の鎌田友和さん。新しい不動産サービスとして注目される中古物件のリノベーション事業は、この数年で成長している。2015年にはベンチャー企業に贈られる賞を2つ受賞した。大きく飛躍をし続ける、株式会社 和久環組本社を訪ねた。

 

[ 表紙写真 ]はつらつとしたスポーツマンという印象の鎌田友和さんは、週5日のジョギングを欠かさず、さらにトライアスロンもたしなむ。(横浜駅から徒歩5分の本社兼ショールームにて)

 

人生の基軸は「ワクワク」

学生の頃から起業することを決めていた。2000年、起業に必要な様々な力を身につける経験をするために選んだ就職先は、横浜の総合不動産商社だった。

「選んだ基準の1つは、会社として大きなビジョンを描いていること。2つ目はブランドのない無名なベンチャー企業であること、3つ目は自らの実力次第でチャレンジできるステージがあることでした。“入社して3年で辞めます”と言う本当に生意気なヤツでした」と鎌田さんは当時を振り返る。

入社してからは、「誰よりも努力する情熱と実行力」、「営業スキルに加えて実践的なフレームワーク」、「組織マネジメント力」、「リーダーシップ力」、「社内外コミュニケーション力」これらを圧倒的なスピードで身に着けようと邁進したという。そんな鎌田さんが28歳の時、一度、起業するタイミングが訪れた。しかし、結局、見送ることとなった。

「起業を目的に努力を重ねてきたものの、いざ起業する段になって、そもそも何のために事業を起こすのか?何のためにお金を稼ぐのか?生きる目的とは何か?そういった原点への疑問に、自分自身が心から素直に言える答えが見えず、しばらく悶々と考える時期を過ごしました。」と鎌田さん。この時はまだ、起業へのビジョンを固める時期だったのだ。

何のために起業するのか。原点を突き詰めた鎌田さんが悩みながら行き着いた答えは「ワクワク」というキーワードだった。「多くの人にとってワクワクすることを、事業を通して届けたい。内面的な豊かさであるQOLを高めるサービスを提供することで、自分自身も一生を通じてワクワク情熱的に生きることができる。会社の方向性と自分の生きる基軸が一致することは、私にとって必須条件でした」


何のために起業するのかを徹底的に考え抜き、たどり着いた「ワクワク」が原点だと語る鎌田さん

 

これまでの非常識を常識に

ビジョンが固まってから退職するまで、鎌田さんは同不動産商社で実践的な修行を積んだ。ある事業の責任者を任され、その中で、不動産業界の常識を変える挑戦の経験をした。

当時、中古不動産の売買は保証期間がないのがスタンダードだった。新築物件は10年の保証期間を定めるが、中古不動産は何千万もの高額な買い物にもかかわらず、自己責任の個人売買が主流で、その多くに保証はなかったのだ。

「百万円の車でも保証がつくのに、数千万円を超える不動産が保証されないのはおかしいと思いました。不安を安心に変えるために、物件を検査して状態の良し悪しを“見える化”しました。検査で合格した物件には全て5年間保証を付け、検査で問題個所が見つかった物件は是正工事を行ったうえで保証を付ける制度です。今ではこれが業界のスタンダードになっています。そのほかにも角度からも安心安全な不動産取引を提供する、業界のディファクトスタンダードを作ろうと多くのサービスをリリースしてきました」また、それが可能とする大胆な組織改革を断行して行った。


天然木が美しくモダンなショールーム(横浜市神奈川区鶴屋町1丁目)

 

満を持して、いざ起業へ!ワクワク大冒険

改革を進めてきた事業部も成長軌道に乗り、35歳を迎えた鎌田さんは再び起業へと動き出す。会社名は「和久環組」と決めていた。「社名“和久環組”は、自らの名前である友和の“和”である文字から、ワクワクを永“久”に循“環”させる“組”織体に成長したいという意味を込めました」。そして2013年6月、鎌田さんは株式会社和久環組で“いままでにないワクワクを世界中に広げる”ためのスタートを切った。

鎌田さんがその後2カ月でまとめ上げたのが、ワクワクを「住環境」から取り組むというビジネスモデルだった。中古住宅の購入を提案することで費用をおさえつつ、百人百色の顧客の暮らし方や家族構成、好みに合ったデザインと機能をリノベーションという手法で施す。「C to C」で不動産の売り手と買い手をマッチングする。そこに設計デザイン、リノベーション施工、インテリア、金融機関などの調整をワンストップで請け負うサービスが付加される仕組みだ。

「リノベーショという言葉は、5年前はあまり知られていませんでした。これから空き家が増えて社会問題化する。また顧客ニーズ・価値観はどんどん多様化していく…。効率を重視しすぎて画一的な物件を供給するだけでは、社会ニーズ・顧客のニーズに対応できない。しかし、ここにこそ、ワクワクする本質的な暮らしの提供のチャンスがあると考えました」

注目を集め表彰も

多くの業者とのやり取りに手間取る、また専門的な知識が必要な物件探しからリノベーションまでを一括で請け負い、自分好みのライフスタイルに合わせてコーディネートしてくれる。しかも、新築を購入するよりも安く、自分の憧れのライフスタイルが実現できるとあって、若者世帯を中心に注目されるようになった。

2015年には、ビジョンと実績が評価され、財団法人日本デザイン振興会の「グッドデザイン賞(教育・推進・支援手法 部門)」、ベストベンチャー100社の中から1社が選ばれる「ベストベンチャー宗次賞」を受賞した。2018年9月現在の実績は、リノベーション着工数が全国で1,000件超。全国に中古購入とリノベーションを行う加盟店を呼びかけ、IT×リアルを融合したリノベーションプラットフォーム「リノベ不動産」を運営し、全国200拠点超を展開する。そして、2013年の創業以来、順調に事業規模を拡大している。


不動産商社での経験は、業界の矛盾や不便・非効率を発見し、今後のあるべき姿や可能性を発見するきっかけになった

 

社員全体でワクワクを共有

順風満帆に見える株式会社和久環組にも、急激な企業規模の拡大にともなう行き詰まりがあった。2人でスタートした株式会社和久環組は、創業後、間もなく7~8人になり、2年目には20人を超えた。社員20人までは、鎌田さんが一人で全体を把握できたが、3年目には社員が30~40人になり、限界を迎えた。「4年目に組織改革を実行。設計、営業、マーケティングなどの機能別組織が肥大化し、分断された組織だったものを、小ロットの事業ユニット制に組織を再編成しました。これによってチーム全員が顧客をワクワクさせるという出発点に、サービスの連携がスムーズになりました」

人事評価についても成績以外に独自の基準がある。社員全員に配られる「7つのワクワクバリュー」という行動指針が示されたカードには、「迷ったら、ワクワクの道を」や「とにかくスピード」などの7つワクワク基準が記される。この基準に沿って、毎月このワクワクバリューを体現したメンバーを社内全員投票で決めるのだ。この制度を始めてから、ワクワクを体現する人の意識の変化に、鎌田さんは手答えを感じている。


創業5周年を記念して制作した写真集・ビジネス書
株式会社和久環組のポリシーと多彩なリノベーション事例がストーリーとともに掲載されている

 

3年後、4年目以降とその先

3年後にはリノベ不動産を全国400拠点を展開し、年間実績1万件(年間取扱高1,000億円)を目指す。鎌田さんは「この3年間で、中古リノベーションの国内マーケットを確立させることを目指す。そのためにリアル拠点の展開のみならず、IT投資を加速。WEBメディアをはじめとしたデジタルマーケティングや、生産性向上のためのシステム開発、オシャレ建材を集めたECサイトに注力します。」と語る。また、居住用のみならず、新たな取り組みもスタートしている。「インバウンドは2020年に4,000万人・2030年には6,000万人との政府目標があります。民泊を始めとした簡易宿所、リゾート、ホテルなどの需要が高まる中で、供給が不足しています。こういった課題解決にも、これまでの高いデザイン性を持った空間プロデュースを強みに、全国にワクワクする宿泊施設の開発に取り組んでいます」。そして和久環組は、近い将来の株式市場への上場も視野に入れている。

「4年目以降は、住宅事業をコアにその周辺のビジョンにワクワクを広げたいと考えています」。

そもそも株式会社和久環組は、「衣、食、住、健、学、職、遊、和、環」の9VISIONを掲げる。不動産業の「住」に留まらず、トータルライフで世界のQOLの最大化を目指しているのだ。「こんな統計があります。子どもが大人を尊敬している割合の世界平均が75%。ところが日本は23%。日本は世界139カ国中132位という数字もあります。これは仕事に対するエンゲージメントの高さランキングです。大人がワクワクと輝き、仕事を“志事”として子供に負けない好奇心を持って目を輝かせチャレンジしている大人たち。」。そんなワクワクする大人を日本中に広げたい。リノベ不動産では、全国の仲間と共にワクワクを提供し「日本住を、愉快に!」実現していく。そして、これまでの縁の深い創業の地「横浜」発のワクワクをグローバル展開、「世界のQOLを最大化する!」鎌田さんの壮大なビジョンのワクワクは広がり続ける。

 

グローバルで多才な人材を

株式会社和久環組は不動産業界では珍しく、社員の男女比率がおおよそ5:5だ。採用する際は、異業種の多様性のある人財採用にこだわる。固定概念を壊すためには、様々なバックボーンをもつ多様で多才な人財が必要だからだという。ある社員はベルギーでダイヤモンドの原石のバイヤーだったり、別の社員はオーダーシューズのベンチャー企業の立ち上げメンバー出身だったりする。採用面接でスーツは禁止。個性を重視する。

将来グローバルに事業展開することを視野に、海外に留学する学生の現地採用も行う。グローバルな目線と好奇心をもつ人財を集め、時流を見て海外へ展開する準備を行っている。グローバルで個性豊かな社員たちと一緒に、次は何を展開するのだろう。株式会社和久環組のこれからに注目だ。

 

起業を目指す人へ

「これから起業する人へは、何のために起業するかの目的意識、原点となる動機の大切さを伝えたいですね。価値を提供するときに自分がワクワクするかを考えてみると良いと思います。それは、夢というレベルでなく志と呼べるのか?が基準。原点が定まれば、数年後に壁にぶつかったとしても、必ず原点に立ち返ることができます。

社会の変化を見るマクロの視点をもち、軸足を成長産業に置くことも大切。ただそれだけでなくその志は、心に素直に自分自身が生涯に渡って薄れることがない好奇心が持てるかどうか?そしてもう一つ。人とのネットワークです。起業とは信用が全くないゼロからのスタートです。Y予想不可能な課題が急遽立ちはだかる局面も多い中で、多くの頼れる人脈を創るというミクロ的視点も大切です。

依存ではなく、日頃から人との出逢いを大切にして、感謝する恩感力をもち、信頼し合える関係性を築くこと。それがあれば様々な局面を人とのネットワークで乗り越えていくことができます」


「鎌田友和が考えていること」のページ(創業5周年の記念書籍)

 

組織概要

株式会社和久環組
http://wakuwaku0909.co.jp/

所在地:横浜市神奈川区鶴屋町1丁目1-2 INUYAMA BLDG. 1F 2F

【取材】
インタビュアー/齋藤保(株式会社イータウン代表取締役)
レポート・撮影/中山貴久子(株式会社イータウンレポーター/森ノオトライター)

取材:2018年9月